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コロナ禍の話です。
毎週月曜日に通っていた定食屋がありました。特別なお店じゃなくて、ただ居心地がよくて、ごはんがおいしくて、月曜の自分にとっては「ここに行けば大丈夫」みたいな場所でした。
自粛が始まったとき、最初は「まあすぐ戻るだろう」と思っていたんです。
戻りませんでした。そのまま廃業して、なくなってしまった。
あの時、QRコードとかで「がんばれ」の気持ちを500円でも届けられたら、何か変わっていたかもしれない。少なくとも、何もできずに見ているだけっていう状態からは抜け出せたんじゃないかなと。
その思いだけが、ずっと残っていました。
月日が経って、投げ銭やクリエイター支援のサービスが増えてきました。
でも見ていて、引っかかることがあったんです。才能のあるアマチュアのアスリートが、活動費を稼ぐためにライブ配信をやっている。本来の練習時間を削って、返礼対応や配信運営に時間を使っている。
応援の仕組みが、応援される人の仕事を増やしている。
お礼メッセージ、返礼品、ランキング対応。受け取ることが義務になって、応援がプレッシャーに変わっている。それなら、匿名で、お返し不要で応援できる仕組みを作った方がいいんじゃないかと。サポラバを作ることにしました。
最初は3つの機能で考えていました。単発の支援ページ、メンバーシップ、そしてクラウドファンディング。
エコシステムとして全部あった方がいいだろうと。でも、作りたかったのは返礼を前提にしない日常的な応援の仕組みで、クラウドファンディングのようにリターンが中心になるモデルとは根本的に方向が違いました。加えて競合も強い。無理に入れると、コンセプトがぶれる。
クラウドファンディングを外しました。
機能だけじゃありません。応援者へのメッセージ送信機能。応援額のランキング。応援者リスト。双方向のコメント。普通に考えたらあった方が便利なものばかりですが、それを入れた瞬間に「返礼の義務感」が生まれると思ったんです。
全部削りました。
残したのは、支援ページとメンバーシップの2つだけ。支援ページは返礼不要の純粋な応援で、応援する側はアカウント登録も不要、匿名OK、500円から。メンバーシップは月額の継続支援で、限定コンテンツの提供もできる仕組みです。
個人開発をやっている人なら共感してもらえると思うんですが、機能を削るのって結構しんどいんですよね。せっかく作ったのにとか、あった方が見栄えがいいのにとか。でも、応援される人の仕事を増やさないためには、作る側が引き算をするしかなかった。追加より削除の方が、よっぽど大事な判断だったなと思っています。
個人開発で一番大変だったのは、決済でした。
自分のサービスで課金を受けるだけなら話は単純です。でもサポラバは「応援者のお金を預かって、受取人に届ける」仕組みなので、Stripe Connectを使う必要がありました。
自分のお金なら責任は自分で閉じます。でも他人のお金を扱うとなると、レイヤーが変わる。法的な整備、審査での説明責任、お金の流れの透明性。どれか一つが欠けても、ユーザーは安心してお金を預けられません。
サポラバの審査はすんなり通りました。「クリエイター支援」という一言で伝わるモデルだったからだと思います。仕組みがシンプルだから、審査する側にとっても判断しやすかった。
この経験があるから、余計に思うんです。決済が絡むサービスほど、仕組みを複雑にしすぎないことが大事だなと。機能を削ってコンセプトを守った判断は、結果的に決済の安定性にもつながっていました。
手数料は8.6%(プラットフォーム5% + Stripe 3.6%)。応援金はStripe Connect経由で受取人のアカウントに直接届くので、サポラバの口座を経由しません。初期費用も月額費用もなし。ここもシンプルにしています。
去年の11月頃にベータ版をリリースして、現在ユーザー数は100名を超えました。
正直、使ってくれる人の幅広さには驚きました。個人でやっている教室の先生、パーソナルトレーナー、アスリート、アーティスト、研究者、NPO。
最初はクリエイターやアーティスト向けだと思って作っていたんですが、「応援したい/されたい」というニーズは、想像よりずっと広いところにあった。
応援される人の仕事を増やさない。この設計が、結果的にいろんな人にとっての「ちょうどいい」になっていたのかもしれません。
技術的には、支援ページを外部サイトに軽く埋め込めることと、受取人へ直接お金を届けることの2つが核でした。
Next.js 15(App Router)/ TypeScript strict
Supabase(PostgreSQL + RLS + Auth)
Stripe Connect(Destination Charges
Tailwind CSS / Radix UI
Lit(Widget SDK / Web Components)で外部サイト埋め込み対応
Vercel
サポラバのプロダクトページを見てもらえれば、今の形がわかります。
https://www.solomaker.dev/products/10b16bfe-8ca4-4d5e-95da-16a512a79560
「応援されるための作業」を減らす設計に興味があれば、ディスカッションで聞いてください。
公式サイト: https://sapolova.com
公式サイト: https://sapolova.com
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