「個人でアプリ開発をしてみたい。でも何から始めればいいのか分からない」。
この記事では、個人開発者のコミュニティ Solomaker に登録された 1,943件の個人開発プロダクト(2026年10月時点)の実例をもとに、個人開発アプリを作って公開するまでの流れをまとめます。
個人開発アプリとは
個人開発アプリとは、会社の仕事ではなく、ひとり(または少人数)で企画から開発、公開、運営まで行うアプリのことです。
2026年の個人開発は、数年前とは大きく変わりました。Claude Code や Cursor などの AI ツールが当たり前になり、プログラミング経験が浅い人でも、数日から数週間で実際に動くアプリを公開できるようになっています。
Solomaker に登録されたプロダクトのうち、AI関連のタグが付いたものは1,073件(約55%)。半分以上の個人開発者が、何らかの形で AI を使って作っています。
個人開発者は何を作っているか
Solomaker のデータを見ると、個人開発者が作っているものの内訳は次のとおりです(1つのプロダクトに複数のタグが付きます)。
| 種類 | 件数 | 割合 |
|---|---|---|
| Web サービス | 1,050件 | 54% |
| iPhone(iOS)アプリ | 536件 | 28% |
| Android アプリ | 225件 | 12% |
| ゲーム | 102件 | 5% |
ポイントは3つです。
- Web サービスが最も多い。 ストア審査がなく、公開までが一番早いからです。
- スマホアプリは iOS が Android の2倍以上。 両方に出しているのは154件で、まず iOS だけで出す人が多い傾向です。
- ゲームは少数派。 作るのに時間がかかる分、競合も少なく、目立ちやすいジャンルです。
ステップ1:作るものを決める
最初につまずくのが「何を作るか」です。おすすめは次の順で考えることです。
- 自分が毎日イライラしていることを書き出す。 最初のユーザーは自分です。
- それを解決するアプリがあるか、App Store と Google で探す。 あっても問題ありません。「もっと簡単」「特定の人向け」に絞れば勝負できます。
- 1つの機能だけで成り立つ形に削る。 最初の版は「1画面・1機能」で十分です。
たとえば Solomaker で人気の ShoppingDetox は「衝動買いを抑える」、todoリスト ouen は「褒め言葉で続けられるタスク管理」と、一言で説明できるテーマに絞っています。
アイデアが出ないときは 個人開発のアイデアが見つかる記事 も参考にしてください。
ステップ2:iPhone / Android / Web のどれで作るか
| 選択肢 | 向いている人 | 注意点 |
|---|---|---|
| Web サービス | とにかく早く公開したい人 | スマホのホーム画面に残りにくい |
| iPhone アプリ | 課金で収益化したい人 | Apple Developer Program(年額)と審査がある |
| Android アプリ | 端末の機能を使いたい人 | Google Play の新規アカウントはテスト期間が必要 |
| 両方(Flutter / React Native / Expo) | iOS と Android を同時に出したい人 | 学習コストが少し上がる |
迷ったら Web で出して反応を見る → 使われたらスマホアプリにする 順番が失敗しにくいです。Solomaker でも Web とアプリの両方を持つプロダクトが多くあります。
ステップ3:AI ツールで作る
2026年の個人開発では、AI に書かせて人が確認する、いわゆる バイブコーディング が主流になりつつあります。
- Claude Code / Codex:ターミナルで動く AI。アプリ全体をまとめて作らせやすい
- Cursor:エディタ型。コードを見ながら少しずつ直したい人向け
- Expo / Flutter:AI と相性が良く、iOS と Android を1つのコードで作れる
コツは 「最初に仕様を短く書いて渡す」 ことです。画面の数、ボタン、保存するデータを箇条書きで書いてから AI に頼むと、作り直しが減ります。
Solomaker で「AI開発」タグが付いたプロダクトは こちらの一覧 から見られます。何がどこまで作れるのかの実例集として使えます。
ステップ4:公開する
- Web:Vercel や Cloudflare に置けば、その日のうちに公開できます。
- iPhone:App Store Connect でアプリを登録し、TestFlight で動作確認してから審査に出します。
- Android:Google Play Console で登録します。新しい個人アカウントは、公開前にテスターを集めてテストする期間が必要です。
ストアに出すときは、アプリ名・サブタイトル・スクリーンショットの1枚目が一番大事です。ここで何のアプリか伝わらないと、検索で見つかってもダウンロードされません。
公開の準備には、次の無料ツールが使えます。
- アプリアイコン サイズ一括生成:1枚の画像から iOS・Android の全サイズを作成
- ASO文字数チェッカー:アプリ名・キーワード欄の文字数と重複を確認
- 利用規約・プライバシーポリシー作成:ストア申請に必要なページのひな形
- OGP確認ツール:Web サービスを SNS でシェアしたときの見え方を確認
ステップ5:使ってもらう
作っただけでは誰にも見つかりません。個人開発者がよく使う集客の場所は次のとおりです。
- X(旧Twitter)で開発の過程を発信する。 完成してからではなく、作っている途中から出すのがコツです。
- 個人開発のコミュニティに載せる。 Solomaker にプロダクトを登録すると、開発の記録(タイムライン)を発信して応援を集められます。
- ストアの検索(ASO)を整える。 アプリ名とキーワード欄に、ユーザーが実際に検索する言葉を入れます。
よくある質問
プログラミング未経験でも個人開発アプリは作れますか?
作れます。AI ツールを使えば、最初の版を作るまでのハードルは大きく下がりました。ただし、エラーが出たときに AI に状況を説明できる程度の基礎は、作りながら覚えていく必要があります。
個人開発アプリで稼げますか?
稼げる人もいますが、最初から収益を目標にすると続きにくいです。まず使ってくれる人を集め、そのあとで課金や広告を考える順番がおすすめです。
費用はいくらかかりますか?
Web サービスなら無料枠だけで始められます。iPhone アプリは Apple Developer Program の年会費、Android アプリは Google Play の登録料(初回のみ)がかかります。
まとめ
- 個人開発者の半分以上が AI を使って作っている
- 最初は Web か iPhone のどちらか1つで、1機能だけ作る
- 作っている途中から発信して、最初のユーザーを集める
Solomaker には、同じように個人開発をしている人のプロダクトが1,900件以上集まっています。下の関連プロダクトから、実際のアプリを見てみてください。