今年の初めに「ストーリーで学ぶ語学アプリ - Pochi」をローンチしたUzuと申します。
今日から約1ヶ月前、アプリの効果を検証するために「中国語をゼロから勉強する」体当たり企画を行いました。
学習開始から30日経った今、目標は達成できたのか?中国語力はどれだけ向上したのか?そもそも3,000単語を学ぶ意味はあるのか?今回はその内容を全て共有したいと思います。
現在、中国語に限らず外国語を勉強している方、または語学アプリをこれから作ってみたい方にも有益な情報を共有できたらと思います。
Pochiは犬のキャラクター「ポチ」のストーリーを通して外国語が学べるアプリです。主にリスニングと単語力の増強に特化しています。全くの初心者でもゼロから学ぶことができます。(現在は中国語とタイ語のみ)

【Pochi(ベータ版)】https://pochi.net/ja/
まず分かりやすい数字からお見せすると、単語力はほぼゼロの状態から1,500語程度に増えました。
結果的にいうと3,000語は無理でした。。理由は後述します。とはいえ、1,500語というのは国際基準CEFRによると準中級(A2)に近いレベルです。準中級(A2)は、日常生活で簡単なやりとりができるレベルだと言われています。とりあえず旅行目的ぐらいであれば十分な水準かもしれません。
CEFRのレベル表↓

【CEFRレベル表】https://preply.com/ja/blog/english-language-levels/
こちらは語彙サイズテストの結果↓

【中国語語彙サイズテスト】https://www.hsklevel.com/
当初の目標は「30日で3,000単語」(1日100単語)だったのですが、これは実際やってみるとかなり厳しい目標でした。当然ですが、日を重ねるにつれて前回の復習分も増えていきます。3日目くらいで学習時間が膨れ上がってしまい(3時間以上)、自身のキャパを超えました。
最終的に一日の単語数は50単語くらいに収まりましたが、これくらいであれば1日2時間弱の学習で到達できました。
では単語力以外の伸びはどうかというと、ざっとこんな感じです。
基本的な文法は理解できる(基本の語順、接続詞など)
簡単な文章が作れる(我正在学习中文,学会新东西真有趣!)
スピーキングはかなりゆっくりだが喋れる
ネイティブの発話はほぼ聞き取れない
HSK(中国語検定)のサンプルテストは1級から2級の間
リスニングとスピーキングはまだまだですが、簡単な中国語であればなんとか読める・書けるレベルにはなりました。他の教材を全く使わずに、アプリだけで計50時間の学習と考えると、それなりの成果ではないかと思います。
上記の通り、学習はおおむね順調にいったのですが、一つの問題にぶち当たりました。
「ネイティブの言ってることが全くわからない」問題です。
僕は今回1,500語を学びましたが、その後YouTubeで中国人が話しているのを聞いても、簡単な単語ですらほぼ聞き取れませんでした。知っている単語なのに全く聞けないのです。
以下、この問題に対する自分なりの考察をまとめてみます。
この問題はある程度は想定していました。基本的に語学学習用のテキストというのは「完璧な文法」で「綺麗な発音」の文章しか使われません。そしてそれはネイティブの自然な発話とはかなり異なっていることが多いのです。
この「教材用のフレーズ」と「ネイティブの自然な発話」のギャップが大きいので、いくら学習を進めても「知っているのに聞けない」という事態が起こってしまうわけです。
この問題は英語を学習した日本人であれば誰でも経験があるのではないでしょうか。6年間もかけて勉強したにもかかわらず、いざ英会話の場になると「相手の言っていることが1ミリも分からない」というのは良く聞く話です。
では、そのギャップはどうしたら埋められるのか。僕は「教材による学習」を脱することだと思っています。ドラマやYouTubeのVlogのような、ネイティブ向けのコンテンツとして作られているもの、それを通して「自然な発話」に多く触れること、このステップが重要なのだと思います。
以下の動画はこの問題についてとても分かりやすく解説されているので、リスニングでお悩みの方は一度見てみてください。
【参考】【最短】25歳で英語力0だった私が短期間でリスニングが爆上げした方法
とはいえ、知識ゼロでいきなりドラマなどのコンテンツに挑戦しても歯が立たないので、最初に基礎を固めておくことは重要だと思います。まずは基礎を1~2ヶ月で身につけた上で、教材外の実践的な学習に移行していく。この順番で進めるのが良いと思いました。
では、基礎はどこまでやるべきなのか?
僕は「頻出1,000単語」が一つのラインだと思いました。今回の学習でも、1,000単語を超えたあたりから使用頻度が低い単語が出始めて、かけた時間の割には学習効果も上がっていかない「頭打ち」の感覚がありました。
そもそも1,000語から上は、その人の学習目的によってはほどんど使わない単語も混ざってくると思います。例えば中国旅行を目的とする場合は「作业(宿題)」よりも「末班车(最終バス)」が分かった方がいいし、例えばコーヒーが好きな人なら「冰美式(アイスアメリカーノ)」とか「手冲(ハンドドリップ)」の方が優先度が高いかもしれません。
なので、効率的に外国語を学ぶのであれば、まずは基本1,000語を抑えること。そのあとは自分の目的や趣味に合ったコンテンツ(ドラマやVlogなど)を選んで、そこからフレーズや単語を勉強する。この流れで学習を進めるのが効率的だと思いました。
また、頻出1,000単語が分かれば日常会話で使われる言語の7割程度をカバーできるそうです。これくらいの単語力があれば、どのようなコンテンツに挑戦しても、残りの3割を辞書で引けば文全体が理解できることになります。このレベルであれば「全く歯がたたない」ということはないでしょう。
今回の結果から、Pochiが注力すべき課題は「頻出1,000単語を最短で効率良く学ぶ」ことだと考えました。それ以降の中級コースを増やすこともできますが、学習効果から言ってそれをやることの意味は見出せません。まずは1,000単語というシンプルな課題に向けて機能を洗練させてきたいと思います。
正直、今回決めたアプリの方向性はビジネス的には微妙です。もし1ヶ月でアプリの役割が終わるのだとしたら、月額課金で安定した収益を得ることはできませんし、滞在時間が少なければ広告料も伸びません。
この「学習効果か収益性か」というジレンマは今回のプロジェクトには常に存在していて、どこでバランスを取るか、どのビジネスモデルならワークするのか、悩みどころは多いです。まだ先が見えない部分も多々ありますが、試行錯誤しながら最適解を見つけていきたいと思います。
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